精密位置検出

近年機器の小型化、高機能化により、微少な移動量あるいは位置を検出することが求められています。当社は、 業界最小の超小型ホール素子を開発、ホールセンサによる精密位置検出を可能にしました。

ここでは 、ホール素子を応用して精密な位置検出を実現する例を紹介します。

ホール素子による精密位置検出

アナログ出力のホール素子を使えば、例えば物体の「1mm」のストローク(移動距離)に対して、「数μm」オーダーの分解能で検出が可能です。また、「数mm」オーダーのストローク(移動距離)に対しては、2個のセンサを配置し、 それぞれの出力を演算することで、「数μm」オーダーの分解能での検出が可能になります。この場合、2個のセンサーの温度特性もキャンセルされ、リニアな出力が得られます。
さらに、2センサー内蔵(1パッケージ)の製品を使用すれば、実装ずれを気にする必要がなく扱いが容易です。

ホール素子を使って精密な位置を検出するメリット

●非接触で位置を検知するため耐久性が高い

●磁気を検出するため、光センサに比べて塵・埃・油などの汚れに強い

●小型化が可能

原理

ホール素子はその原理より、磁束密度に比例した出力を得ることができます。ホール素子位置に対し、測定物の移動量に比例した磁束密度がかかるようにレイアウトを設計することで、移動量に比例したホール出力を得ることができます

構成例

移動量に対して比例した磁束密度分布を得る構成として代表的な例2つと、ホール素子に特徴的な構成1つを紹介します。

構成1-1

磁石1個とホール素子1個の最も単純な構成です。ゼロクロス(ゼロ磁界)付近を使って検出するため出力が比較的小さくなります。

< 実現可能なストロークと精度 > 
●検出範囲:~1mm 
●直線性:±1μm

ホール素子による精密位置検出 構成1-1

構成1-2

磁石2個(ホール素子側から見て2極着磁)とホール素子1個で構成します。着磁方向がホール素子の検出面に対して垂直であるため磁束密度が高く、比較的大きな出力を得ることができます。磁石の小型化が進むと磁束の 検知領域が狭くなるためリニア出力が得られる範囲は限られます。

< 実現可能なストロークと精度 > 
●検出範囲:~1mm 
●直線性:±1μm

ホール素子による精密位置検出 構成1-2

構成2

磁石1個とホール素子2個で構成します。
●2つのホール素子の出力が鏡像(折り返すと重なる)になることを利用し、2つの出力の差が移動量に対してリニアになる様に構成します。
●ホール素子からの出力が大きく、比較的広い移動量をカバーすることができます。また、差出力を和出力で割ることにより出力電圧の温度特性をキャンセルできます。

< 実現可能なストロークと精度 > 
●検出範囲:1~5mm 
●直線性:±1~5μm

ホール素子による精密位置検出 構成2

構成3

磁石1個とホール素子2個で構成します。
●構成-2同様、2つの出力の差が移動量に対してリニアになる様に構成します。
●磁石をθ傾けた状態で移動させることで、2つのホール素子の出力差がより広範囲でリニアとなります。
●ホール素子からの出力が大きく、広い移動量をカバーすることができます。また、差出力を和出力で割ることにより出力電圧の温度特性をキャンセルできます。

< 実現可能なストロークと精度 > 
●検出範囲:5~10mm 
●直線性:±30~50μm

ホール素子による精密位置検出 構成3

構成および製品の選び方

検出する移動距離や必要な分解能によって、磁石とセンサの最適な組み合わせが異なります。レイアウト/サイズなど、 当社へご相談ください。

シリーズ HQシリーズ HGシリーズ EQシリーズ
特長 ・高感度と低消費電流を同時に実現。良好な温度特性。出力がリニア。
・高感度なため複数のホール素子を利用して、比較的長ストロークの検出が可能

・良好な温度特性。出力がリニア。
・1素子で比較的短ストロークの検出に最適

・構成1に適したプログラマブルリニアホールIC(EQ-950L)
・構成2及び構成3に使用できる信号処理回路を内蔵した位置検出用リニアホールIC(EQ-0321)

採用実績

デジタルスチルカメラ(手振れ補正ユニット、レンズユニット、ズーム機構、AF機構)など 。
携帯電話(アナログポインティングデバイス)など。